選挙活動を終えて・・・

選挙活動を終えて・・・

小島淳です。

私は、2018年、私の実家のすぐ近くの半原水源地再開発計画に対する問題意識から愛川町長選挙への出馬の決意を致しました。

『小島 淳って誰?』という声は当然、私の耳にも入ってきました。選挙期間中にもファミリーレストランで昼食をとっている時、隣の席の方からもこのような会話を聞く機会がありました。(もちろん食後にご挨拶させていただきました・・)

支援者も支援団体もない、選挙カーもない、私の手作りの選挙広報・選挙ポスターと自転車で愛川町を周りながらメガホン片手に街頭演説を毎日、数十回繰り返す選挙戦、それでも3399票、約3割の方々からのご支持をいただきました。今思い起こしても、大変有難く、愛川町の皆様には心から感謝を申し上げる次第です。

あれから4年の歳月が過ぎました。半原水源地はまだ再開発が行われていません。私は前回の町長選挙を通じて、『選挙の力』を生まれて初めて全身で感じました。まさしく、私をご支持いただいた方々の力が計画の変更・停滞を力強く後押ししてくれたのです。きっと、あの時、無投票の選挙であれば当初の計画のまま、約30億円の温浴施設が建っていたことでしょう。皆さんの選挙権には確かに生活を、愛川町を、日本を、そして世界を変える力があります。この愛川町の方々の思いを受け取り、政策の変更を真剣に考えてくださった小野澤町長や町役場の方々にも、この場で『ありがとう』と心からお伝えしたいと思います。小野澤町長は選挙の後、ご挨拶に伺った時に快く、町長室に迎え入れてくださいました。『選挙は戦い』と考える方も多いですが、私にとっての初めての町長選挙は選挙が終わったら、『ノーサイド』、敵味方なく笑顔で終えることができ、『民主主義』の素晴らしさを感じることができたのです。

私は4年間、3399票ものあたたかいご支持をいただいた愛川町の方々にどのような形で報いることができるだろうと、ずっと考え続けてきました。最近になってようやくその答えがおぼろげながら見えてきたのです。

皆様も『気候変動問題』や『SDGs』という言葉は耳にする機会が増えていると思います。環境問題を勉強すると、思いのほか、今の地球が危機的な状況にあることが理解できました。『持続可能な町作り』、この一点で町も、生活も私たちは早急に形を変えていく必要があります。まずは最も気候変動問題に影響がある街の電気をクリーンなもの(水力・風力・太陽光・木質バイオマス発電等)に、自らの手で代えていきましょう。

アメリカではカリフォルニア州が2045年までに再生可能エネルギーのシェアを100%(水力発電含む・原子力は実質含まない)にすると動いています。国土の90%が山地のノルウェーは既に発電量の95%が水力発電で賄われています。環境活動家グレタさんで有名なスウェーデンも水力などの再生可能エネルギーで約60%(残り約40%は原子力発電)というエネルギー構成です。このように再生可能エネルギーで全ての電力を生み出すことを目指すのは大変難しいことですが、決して不可能ではありませんし、私達が次の世代の為に採るべき道です。私は祖父の世代が命を懸けて守ってくれたこの愛川町を、良い形で次の世代に渡したいのです。またこの再生可能エネルギーの地産地消政策は町に新しい雇用を生み出しますし、発電拠点の分散化にもつながり、災害対策という点でも意味のある政策です。

『2030年に温室効果ガス46%削減(2013年度比)』を日本は世界に約束しました。私たちの子孫がこの地球で生き続けるための、これは最低限度の目標です。この目標を達成できなければ日本は先進国と世界から見なされなくなると私は思います。

さあ、前向きにアフターコロナを見据えて、粛々とやるべきことを実行していきましょう。助け合う気持ちを忘れずに、愛川町で使う電気は『100%愛川町の自然エネルギーで賄う』を目標に、私は地球にやさしい町を実現したい。今後ともご支援の程、何卒、よろしくお願い申し上げます。

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上記文章は立候補を決意した際、一番、最初に作った文章です。

6月7日の公示から6月11日までの5日間の選挙戦・・・選挙カーの総移動距離は430.3kmを駆け抜けて・・・今、私は「幸せ」を感じています。

「政治活動って何だろう」と考えた時、誰もが真っ先に思いつくのは「選挙に勝つための活動」でしょう。ですが、私が実際にやってみて肌身で感じたことは「政治家になる前に誰かに助けられる経験をすること」でした。いざ実際に政治活動を始めると自分では出来ないことだらけ。ドラクエを始めると最初にルイーダの店に行って、仲間を選ぶことができます。でも実際には一人一人にお願いをして手助けを頼む、この繰り返しです。人それぞれ、考え方や事情があって、出来ることと出来ないことがあります。それでも損得無しでお願い事を引き受けてくれる方が実際にいます。しかも出会ったばかりで私の図々しいお願いを笑顔で聞いてくれる方がこの世の中にはいたのです。その上、こちらが頼まなくても進んで仕事請け負ってくれる方もいたのです。そういった方々の善意の塊が私の政治活動・選挙活動でした。

ですから私は選挙活動が終わった今、運動会の後のような気持ち、心地よい疲労を久しぶりに感じています。

この活動に携わってくださった方々に感謝を、最後まで支えてくださった地元、宮本区の方々にも感謝を、愛川町に住まわれる全ての方々にも「ありがとう」という言葉をお送りして『小島あつし』の選挙活動を終えたいと思います。どうもありがとうございました。

小島淳